青森の未来を耕す人たち

柏崎 進一氏
柏崎 進一(かしわざき しんいち)さん
協同組合青森県黒にんにく協会 理事長
協同組合青森県黒にんにく協会
平成20年に県内の黒にんにくメーカーによる任意団体「青森県黒にんにく協会」としてスタート。平成25年「協同組合青森県黒にんにく協会」として設立。現在の協会員は9社。黒にんにくの良品生産・ブランド化の推進や国内外への販売促進活動などに取り組む。青森ブランドフォーラム2015プレゼンテーション大賞受賞。
プレゼンテーションの様子はこちら「『青森の黒にんにく』で世界へ!

つながりと継続のチカラが育てた黒にんにく

- 青森の黒にんにくが生まれたきっかけを教えてください。

平成18年、弘前大学の医学部教授だった佐々木甚一先生によって、にんにくを長時間高温熟成させた黒にんにくに高い機能性があるという研究成果が発表されました。これをきっかけに、青森県を黒にんにくの産地にしようという動きが起こり、当時施行されたばかりの「中小企業地域資源活用促進法」の予算で勉強会が行われたんです。私も、早く黒にんにくを作ってみたい!と思って参加しましたが、話の中心は作り方ではなく成分の話。そこで、勉強会は妻に任せて、私は黒にんにくの試作品づくりに没頭しました。水分量や温度の調整など、おいしいと思えるものができるまで、本当に試行錯誤の連続でした。材料はもちろん県産にんにく。規格外の物を活用できるというメリットもありました。
勉強会に参加した食品加工業者がそれぞれ黒にんにくづくりに取り組んでいましたが、お互い「どこまで進んだ?」なんて相談をしながら仕上げていきました。このときのメンバーが青森県黒にんにく協会のベースになっています。

- 今や世界20カ国以上に輸出されているそうですが、スタートは順調だったんですか?

売り始めの2~3年は鳴かず飛ばず。協会のみんなで大手スーパーに黒にんにく商品だけを並べたブースを出して、宣伝したこともありました。同業者ですからシェアの取り合いはありますが、「束になると強い。とにかく共同PRは続けよう」と声をかけてがんばってきたんです。
国内外の商談会にもかなり参加し、出会いがあって、世界の一流シェフへの食材提供や、全米展開のスーパーへの商品供給というチャンスにもつながりました。全米向けのパッケージには「JAPANESE AOMORI」と表示されています。青森の材料で青森の業者が青森県内で作っているという誇りや思いを込めているのです。
協会スタートから約10年、売上は毎年伸びています。継続してPRしてきたことが力になっていると思いますよ。毎月1回の昼食会も続けています。「何で10年も一緒に飯食ってるんだ」なんて言いながら(笑)

黒にんにく

オール青森で勝ち取った「青森の黒にんにく」ブランド

- 「青森の黒にんにく」は地域団体商標に登録されたそうですね。

平成27年7月に「青森の黒にんにく」が地域団体商標として登録されました。特にこだわったのが、県全体のブランドとして登録すること。黒にんにくは、県内の広い地域でつくられていますし、海外展開している実績もあります。全国でも県単位での認定はめずらしいと思いますよ。
でも、登録しただけで満足しては進歩がありません。現在、青森県産業技術センター、弘前大学と一緒に黒にんにくの品質基準づくりに取り組み、最終段階にきています。「青森の黒にんにく」はデータの裏付けがあるという強みになりますし、初めての基準ですから、青森発の世界基準ということになるかもしれません。自分たちがつくった基準をきっちりクリアしてさらなる品質向上を目指していきます。

- 今後の展望をお知らせください。

まずは国内、特に首都圏で誰もが黒にんにくを食べたことがあるという状態にしたいですね。それに、海外もまだまだ可能性があると思っています。
平成28年2月29日(にんにくの日)に「第1回全国黒にんにくサミットin青森」を開催しました。全国から約100社、250人が集まって、黒にんにくへの熱い思いを共有し、つながる場として大変有意義な大会になりました。今後は、毎年9月6日(クロの日)に「世界黒にんにくサミット」を青森県内で開催したいと考えています。
黒にんにくを、健康食品として食べてもらうだけでなく、食材として料理に使ってもらえるようになると新たな世界が広がります。一般の人にも黒にんにく料理が広がるような楽しい仕掛けをしていきたいです。「青森の黒にんにく」ひいては青森県のPRのために、国内外を飛び回って話題を提供していきますよ。

黒にんにく

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